「婚活=結婚相談所」のイメージがある人は多いのではないでしょうか。
結婚相談所は日本全国無数にあり、大手から小さな結婚相談所までさまざまです。
そんな結婚相談所がアピールポイントとして挙げているのが「成婚率」です。
成婚率を結婚相談所を選ぶ判断材料と考えている方も多いでしょう。
しかし、結婚相談所にからくりがあるため、それを理解しておくことが大切です。
この記事では、
- 結婚相談所の仕組み
- 婚率のからくり・実態
- 会員のからくりについて
- 運営費用のからくり
- 結婚相談所の選び方3つのポイント
についてご紹介していきます。
結婚相談所の仕組みについて
結婚相談所は、結婚に対して真剣な男性と女性に出会いを提供するサービスです。
結婚相談所によってマッチングの仕組みは異なりますが、まずお相手に求める希望条件を設定し、プロの仲人からの紹介や、自分で検索してお相手を探すという方法が一般的です。

紹介以外にも、婚活パーティーなどのイベントを開催している結婚相談所もあります。
お相手探しからお見合いのセッティングなど担当アドバイザーがすべてサポートし、困ったことがあればすぐに対応してくれます。
また、結婚相談所には
- 仲人型
- データマッチング型
- ハイブリッド型
- オンライン型
の4つのタイプがあり、受けられるサービスや婚活方法が変わります。
結婚相談所の成婚率のからくり・実態について
結婚相談所を選ぶときにチェックするという人が多いのが「成婚率」です。
成婚率が高い=結婚しやすい相談所というイメージがあり、できるだけ成婚率が高い相談所を選びたいという人も多いことでしょう。
ですがいざ「成婚率とはなにか?」と聞かれると具体的にどういった意味なのかがわからないという人は少なくありません。
そこでまずは、結婚相談所を選ぶ際に重要な要素の1つである成婚率について、そのからくりや実態について見ていきましょう。
結婚相談所の成婚率の定義
結論から言ってしまうと、成婚率=「結婚が決まること」というわけではありません。
実は結婚相談所ではそれぞれ成婚の定義が違います。
そのため完全に結婚が決まっていない状態で成婚とみなされることも少なくありません。
大手結婚相談所での成婚の定義は以下のとおりです。
結婚相談所名 | 成婚率の定義 |
オーネット | 結婚を前提とした交際 |
サンマリエ | 互いが結婚の意思を持つ |
スマリッジ | 真剣交際中のお相手と双方の結婚の意志が確認できた |
ゼクシィ縁結びエージェント | 交際中のカップルが結婚の意志を固めて婚活を終了する |
IBJメンバーズ | プロポーズして婚約が決まった |
エン婚活エージェント | 結婚を視野に入れて交際を継続する意志を確認した |
このように結婚を前提とした交際をしたらその時点で成婚となるところもあれば、婚約が決まって初めて成婚となる相談所もあります。



どの時点で成婚となるかは相談所によってぜんぜん違うので、ただ成婚率の高さで選ぶのではなく、成婚の定義も確認しておきましょう。
結婚相談所の成婚率の算出方法


では、成婚率がどんな計算式で算出されているのでしょうか。
結婚相談所が公表している成婚率の多くは、その結婚相談所において成婚された方の割合を示しています。
ですが、その成婚率について明確な算出方法は定義されていない場合が多いです。
結婚相談所における成婚率の代表的な計算方法は下記となります。
- 「その年の成婚による退会者数」÷「その年の成婚以外を含む全退会者数」=成婚率
- 「その年の成婚による退会者数」÷「その年の総会員数」=成婚率
結婚相談所によって計算方法が違うことや、成婚の定義も曖昧のため、結婚相談所に記載されている成婚率だけを頼りにすることはできません。
とはいえ、経済産業省の調査によると、結婚相談所を通じて結婚に至る割合は男女ともに約10%といわれています。
経済産業省の算出方法は「成婚に至った退会者数」÷「会員数」で計算されており、用いられた数値は各結婚相談所の平均値で計算されています。



経済産業省の提示する数値は、結婚相談所業界における平均値と考えて良いでしょう。
結婚相談所の成婚率が低い理由


結婚相談所の成婚率が平均10%というのは、決して高い数字ではありません。
しかし、結婚相談所を利用せずに1年以内に結婚できる確率は、5%未満と言われています。
成婚率が低いと言われている結婚相談所でも、結婚相手を見つける可能性は、利用しない場合よりも倍以上高くなります。
とはいえ、結婚相談所の成婚率が平均10%という数字が低いことには変わりありません。
ここでは、結婚相談所の成婚率が低い理由について紹介します。
結婚相談所の男女の会員バランスが悪い
結婚相談所の成婚率が低い理由として、「男女比のバランスが悪い」ということです。
婚活は女性の方が積極的に行う傾向があるため、結婚相談所の会員は自然と女性の方が多くなります。
男女比のバランスが取れないと、成婚率をあげることができない原因になってしまいます。



どの結婚相談所も男女比のバランスが悪いわけではなく、地域によってばらつきがあります。
結婚相談所を利用する男女の年齢需要にギャップがある
結婚相談所に登録する男女の需要にはギャップがあると言われています。
その理由は、男女それぞれ下記のような傾向があるからです。
- 女性:同年代の男性から少し年上の男性を好む
- 男性:20代の若い女性から希望する人が多い
実際の結婚相談所は、20代女性よりも30代女性の方が多いため、男性が20代女性を希望しても競争率が高くなります。
また、30代女性が同年代の男性を希望しても、20代の女性を希望している男性が多いため、お互いの希望が合わないことが多いです。
成婚率が高い結婚相談所はからくりがある?


成婚率が高い結婚相談所は、からくりなのでしょうか?
従来からある結婚相談所の成婚率は平均10%程度です。
しかし、中には「成婚率90%」と記載している結婚相談所もあります。
成婚率が異様に高い結婚相談所は、成婚率に「結婚相談所以外で結婚が決まった方まで含めている」ことが多いです。
さらに、結婚が決まったという理由でやめる退会者以外も成婚者の数に含まれているケースもあります。
成婚率が高い結婚相談所すべてがそうではありませんが、成婚率が高いだけの理由で決めるのはおすすめしません。



結婚相談所で結婚できる確率は10~20%程であるということを頭に入れておきましょう。
結婚相談所の運営費用のからくりについて
結婚相談所では同じく婚活などの出会いを探すサービスであるマッチングアプリなどに比べると高額な費用がかかります。
そのため中には、「なぜそんなに費用がかかるの?」「どんな費用が必要なの?」といったことが気になるという人もいることでしょう。
高額なお金を支払うのですから、どのような費用がかかっているかを知っておけばより安心して婚活ができるようになります。
ここからは結婚相談所における費用についてのからくりについて解説していきます。
結婚相談所の収益構造・報酬内訳
結婚相談所では会員から各種費用及び報酬を集めることで利益を出しています。
その費用の内訳は以下のとおりです。
種類 | 役割 |
入会金・登録料 | 入会時の事務手続きやプロフィールの作成・システムへの登録にかかる費用 |
会費(月会費) | お相手紹介やお見合いの申し込み・アドバイスなどのサポートをしてもらうために毎月(毎年)負担する費用 |
お見合い料 | お見合いのセッティングにかかる費用 |
成婚料 | 成婚に至ったときに結婚相談所に支払う費用 |



それぞれの費用は相談所によって異なるので、どの段階でどの程度の費用がかかるのかも確認しておくのがおすすめです。
オプション料金
結婚相談所では通常の婚活のサポートやサービスとは別に次のようなオプションを用意していることも多いです。
- 紹介人数の追加
- お見合い練習
- ファッションコーディネート
- お見合いの立ち会い
- 婚活パーティーへの参加費
これらのオプションの多くは有料で、月会費や成婚料とは別に支払いをしなければいけません。
これらのオプション料も結婚相談所の収益に繋がっています。
このようなオプションは結婚相談所ごとに内容が違います。



自分が利用したい結婚相談所にはどんなオプションがあり、いくらくらい費用がかかるのかも確認した上で相談所を選びましょう。
成婚料や入会金が無料の結婚相談所
結婚相談所の中には初期費用や成婚料など一部の費用が無料のところもあります。
そのような相談所であればよりお得に婚活ができると感じる人もいることでしょうが、そのような相談所には注意が必要です。
結婚相談所はあくまで事業を営んでいるのであってボランティアではないため、婚活をサポートしながら利益を出さなければいけません。
そのため無料にした分を他の部分で補う必要があるのです。
例えば成婚料が無料の業者では、入会金や月会費にその分が上乗せされており、他の相談所よりも高くなっている可能性があります。



一部の料金が無料になっているかではなく、婚活の総額でどの程度の料金がかかるのかを確認して相談所を選ぶといいでしょう。
結婚相談所の会員のからくりについて
結婚相談所を選ぶときには会員数をチェックするという人も多く、中にはできるだけ会員数が多い相談所にするという人もいます。
会員数が多いとその分で会える可能性がある異性の人数も多くなり、効率よく出会いを探せると思うことでしょう。
ですが結婚相談所の会員数などにはからくりがあり、ただ単に会員数が多い相談所を選べばいいというわけではありません。
ここからは結婚相談所における会員のからくりについて解説していきます。
会員数のからくり
結婚相談所の会員数と聞くと、「会員数〇〇人」「累計会員数〇〇人突破」などの記載を目にすることも多いです。
実はこの会員数、全員が実際にその相談所に所属しているわけではありません。
結婚相談所はさまざまな結婚相談所連盟・協会に所属してますが、この連盟や協会の全体の数を会員数として公表していることがあるのです。
ですがこれは、決して嘘を書いているわけではありません。
結婚相談所では連盟や協会に所属すると、同じ連盟に所属する他の相談所の異性も紹介することができます。
そのため会員数が多い相談所ほどいろいろな異性と出会える可能性があるのには間違いありません。



ですが同じ連盟に所属している相談所であれば会員情報は共通しているので、会員数だけで結婚相談所を選ぶ必要はないことを覚えておきましょう。
会員の質について
結婚相談所の中には「ハイスペック専門」など特定のコンセプトに特化していることも少なくありません。
ハイスペックな婚活ができると聞くと、『より良いお相手との出会いが期待できる』ように感じられますよね。
そのため、ハイスペックな相談所を選びたいという人がほとんどでしょう。
ですが結婚相談所はそれぞれが連盟や協会に所属しており、会員の情報が共有されています。
そのためハイスペック専門の相談所とそうでない相談所であっても、同じ連盟に所属していれば会員の質は変わりません。



ハイスペック専門などの相談所の中にはそれを理由に料金設定を高くしているところもありますが、特別会員の質が高いというわけではないので注意してください。
結婚相談所はからくりを理解して選ぼう!3つのポイント
ここまでに紹介してきたように、結婚相談所にはさまざまなからくりがあります。
そのためただ成婚率の高さや料金の安さ、会員数などをチェックして選べばいいというわけではありません。
からくりがあることを知らずに相談所を選んでしまうとお金だけを無駄に支払ってしまい、良い結果を得られない可能性もあります。
からくりに騙されずに後悔しない相談所選びをするために、次の3つのポイントを意識しておきましょう。
- 相性の良いアドバイザーがいるかどうか
- 求めているサービスがあるか
- いくら費用がかかるか
相性の良いアドバイザーがいるか
結婚相談所を選ぶときには相性の良いアドバイザーがいるかを確認することが大切です。
結婚相談所の強みは婚活のプロであるアドバイザー・カウンセラーなどによるサポートを受けられることです。
会員1人ひとりに対して専属のアドバイザーがついてくれ、相談をしてさまざまなアドバイスをもらいながら二人三脚で婚活を進めていきます。
ですがアドバイザーはそれぞれ性格などが違うため、相性の良し悪しがあります。
もし相性が悪いアドバイザーが担当になってしまうと、アドバイスを素直に受け入れられなかったり、婚活を負担に感じてしまうかもしれません。



結婚相談所では無料相談などのサービスもあるため、まずは一度は足を運んで相談所やアドバイザーの雰囲気を確認することをおすすめします。
求めているサービスが受けられるか
結婚相談所を選ぶときには、自分が望むサービス及びサポートを受けられるかを確認することも重要です。
結婚相談所といえばどれも同じようなサービスを提供していると思っている人もいるかも知れません。
ですが
- お相手との出会い方/紹介方法
- 紹介人数
- 面談の頻度
- 婚活パーティーやイベントの有無
- 婚活セミナーの有無
など細かなサービスに大きな違いがあります。
もしサービスを確認せずに相談所を選んでしまうと、自分が受けたかったサービスが受けられない・追加料金が必要という可能性も十分に考えられます。



そのため結婚相談所選びで後悔しないためにも、自分が求めているサービスが受けられるかを確認しておきましょう。
どれくらいの費用が発生するか
結婚相談所選びで後悔しないためには、どれくらいの費用がかかるのかも計算しておくことをおすすめします。
結婚相談所を選ぶときには多くの人が料金を確認しますが、中には成婚料や入会金などが無料の相談所を選ぶという人もいます。
ですがそのような相談所では無料になっている分を他の料金で補っているため、必ずお得になるというわけではありません。
- 成婚退会するまでにかかる費用
- 追加のオプション料はかからないか
などを確認しておき、予算内に収まるかどうかを確認しておきましょう。



また結婚相談所ではそれぞれサービスが異なるため、料金に対してサービスが見合っているかを確認しておくのもおすすめです。